Hodie cantandus est nobis puer きょう、この子のことを歌いましょう 中世のクリスマスのうた ― 10~12世紀の英国とフランスの典礼音楽
兵庫県- イベント詳細
- チケット情報
1000年前のクリスマスの日、西洋の教会ではどのような歌が響いていたのでしょう。
録画も録音もない遠い昔のことですから確実なことは分かりません。けれども当時の人々はその音楽を何とか書き残し伝えるべく、テキストの上に工夫を凝らした記号を用いて音を表そうとしました。そのやり方は現在の楽譜とはずいぶん異なったものですが、今に生きる私たちにも多大なインスピレーションを与えてくれます。また同時に、時代とともに少しずつ現代の楽譜に近づく記譜法と、それらを通してずっと歌い継がれて現存する実際の聖歌を比較し学ぶことによって、古(いにしえ)の響きを今によみがえらせる試みに私たちは日頃から取り組んでいます
10世紀から12世紀は中世ヨーロッパの教会典礼音楽の歴史の中で、グレゴリオ聖歌をはじめとする単旋律の音楽からポリフォニー (多声音楽) が生まれ育まれた時代でした。その形は現在の合唱というイメージとは異なり、基本的に聖歌隊 (Scholaスコラ) が単旋律の聖歌を歌う中で、卓越した先唱者 (Cantorカントル) がほぼ即興的に対旋律を加え、それが発展したのだと考えられています。また、時代だけでなく地域の違いも作風に大きく影響しているようです。今回は11世紀英国の町ウィンチェスター、そして12世紀フランスのアキテーヌ地方で書かれた作品を取り上げました。どちらも独特の印象をたたえており、私たちの耳を楽しませてくれる美しい作品ばかりです。これらの歌が教会の豊かな響きとあいまって聖堂を満たし、クリスマスのお祝いに一層の輝きを与えたことでしょう。
多くの人に愛されている合唱音楽の源泉ともいえる中世ヨーロッパの教会典礼音楽を歌えることは私たちにとって大きな喜びです。そしてこのユニークで魅力的な音楽をぜひたくさんのかたに聴いていただけたらと願っています。降誕節の明るい雰囲気に包まれる中、美しい響きを持つ神戸聖愛教会で、1000年の時の流れに思いを馳せながら、中世音楽に耳を傾ける…。そんな特別なひとときを過ごしてみませんか。
PROGRAMME
グレゴリオ聖歌
シビュラの預言
ウィンチェスターのクリスマス・トロープス集より
キリエとグローリア
アキテーヌ・聖マルシャル修道院のオルガヌムとヴェルスス
後援: 神戸市 神戸市教育委員会 (公財)神戸市民文化振興財団
- 開催日
- 2023年01月07日(土)
- 主催または登録者
- 夏山美加恵
- イベントのお問い合わせ
grego.kansai2013@gmail.com
お問い合わせフォーム
080-8746-8104
- 開場 14:30 / 開演 15:00
●前売りチケット(一般 全自由席)
料金4,000 円
- 開場 14:30 / 開演 15:00
●前売りチケット(学生券 全自由席)
料金2,500 円